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「なんか変」を乗り越える。

私は美術高校に入学してから絵を学び始め、気づけば15年ほど絵に何らかの形で携わっています。


最近になって、先輩に言われて改めてはっとした言葉がありました。

「絵は変な状態を乗り越えないと完成しない。」


当たり前のことのようでいて、いざ自分の絵を前にすると、案外忘れてしまいがちなことです。


例として私の絵の制作途中を載せます



色がごちゃごちゃとしていて不安定で見づらいと思います。

(これを描いていた時期は、下描き無しで描く事に強く拘っている時期でもあったので、下描きをしてから描く方法より余計描き出しがより不安定です。)



描き出しよりは形が見えてきましたが、まだまだなんだかヘンテコですね。

これは本当に完成するのか…?と私自身不安で筆を動かすのが辛かったです。

自分はどうしたかったんだっけ、とイメージしていた完成も揺らいできます。



完成です。こうなりました。

時間をかけて色を重ねていった結果、やっと納得できる所に着地しました。


制作をしていると、「なんか変だな」「うまくいっていないな」と苦しくなる瞬間があると思います。そして、「上手な人はこんなふうに悩まず、順調に描き進めているんだろう」と感じてしまうこともあるかもしれません。

私も勉強途中の身なので、よくそう思います。


ですが、私の知る限り、私より画歴が長く実力のある先輩方の多くも、制作の途中で自分の絵を見て「なんか変じゃない……?」と感じる時間を経験していました。

昔はそうだった、ではなく今も尚「なんか変」と格闘しながら描いています。


絵は、その「なんか変」と感じる段階を乗り越えて、ようやく完成へ近づいていくものなのだと思います。


自分の絵を疑うことは、とてもしんどいことです。

描いたことがない人にはなかなか伝わりにくいかもしれませんが、真剣に取り組めば取り組むほど、必ず苦しさがあります。

(それは絵に限らず、何か技術を身につけようとするあらゆる分野に共通することなのかもしれません。)

けれど、そのしんどさを乗り越えた先にしか技術習得や、本当の楽しさや、自由は待っていないのだと思います。


「絵は技術だけではない」「絵は自由だ」という言葉を間違いだと私は思いません。ひとつの真実としてあるでしょう。けれど「技術は絵を自由にする」というのも、間違いなくもう一つの真実です。


上記はあくまで私個人の考えに過ぎません。

皆さんの中にもし別の答えが浮かんだら、教えてくれるととても嬉しいです。

私は絵の話をするのがとても好きなので。

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